スタートアップは特許を宣伝広告と考える案
JETROさんのビジネス短信は興味深い内容で楽しく拝見していますが、先日はブラジルのスタートアップにおける知的財産活動の統計についてのレポートがありました。
ブラジルで特許出願したスタートアップは2%
調査において、42%のスタートアップ企業が知的財産を有していることが判明した。その大部分は商標登録で、特許出願をしている企業は2%未満にとどまる。
引用:スタートアップ企業の知的財産利用状況に関する調査結果を発表(JETRO)
日本でもスタートアップにおける知的財産活動の普及率向上のために、最近では特許庁なども知財の重要性やメリットを積極的にアピールしている状況です。
数年前の統計で、約32万件の特許出願中、中小企業が約13%ということでしたので、日本で特許出願しているスタートアップもとても少ないと思います。
スタートアップとにって特許はメリットがあるのかないのか?これは会社として特許の目的をどうするかにもよるはずです。
最も一般的かつ妥当な目的は、防衛目的。他社に特許をとられて自社の事業をストップせざるをえなくなるのが最も怖いため、先に特許を出すのが手っ取り早いです。
他にも、特許を宣伝広告と考える案があります。特許は技術を体系化しなければ取りにくいため、逆に言えば、技術を体系化して外部に伝える手段として活用することもできます。
あるある話としては、営業担当者さんが特許をネタにして商品をアピールすることで、取引先の方に興味を持ってもらったり安心してもらったりすることもあります。
最近では、インターネットのプレスリリースサイトで、特許取得の速報をよく目にします。話題性の乏しい業種や企業にとって、特許取得はトピックスの一つで、これが株価に影響することもあるようです。
特許の出願から登録までの相場は、だいたい50~100万円だと思います。これを宣伝広告費と思って投資すると、特許=コストではなくなるのではないでしょうか。
文責:打越