共同著書の発刊のお知らせ

 

謹啓 皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別なお引き立てを賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。

 

この度、アイピールーム国際特許事務所・代表弁理士の打越が一部執筆いたしました『相続問題に必要な実務の基礎知識(改訂版)』/一般財団法人大蔵財務協会(以下「本作」)が2019年11月22日に発刊されることになりました。

 

以下、担当した部分のタイトルと目次です。

 

第8部・相続と知的財産権
Ⅰ 知的財産権の概要
1 知的財産権とは
2 知的財産権の区分け
3 知的財産権の中の産業財産権
Ⅱ 相続のための産業財産権の概要
1 産業財産権の種類および保護対象
2 産業財産権が成立するまでの経緯
3 産業財産権を取得できる主体
Ⅲ 産業財産権の相続
1 産業財産権における相続対象
2 産業財産権における相続手続
3 産業財産権の相続における課税
Ⅳ 産業財産権の価値評価
1 特許権の法的評価
2 特許権の技術的評価
3 特許権の金銭的評価

 

本作は、2014年に発刊された『相続問題に必要な実務の基礎知識』(以下「前作」)の続編で、前作を執筆した7士業(弁護士・税理士・公認会計士・行政書士・社会保険労務士・司法書士・不動産鑑定士)に弁理士も新たに加わり、計8士業で執筆したものです。

 

前作及び本作は、明治大学士業会(以下「明士会」)が考える“士業連携によるワンストップサービスの実現”の一環として『相続』をテーマとし、特に本作は平成30年の相続法改正に則した内容となっています。

 

打越が担当した『相続と知的財産権』については、権利の種類によって手続の仕方や注意点が異なることから、知的財産の基本的な内容を踏まえてわかりやすくお伝えすることを目標としましたので、知的財産に不慣れな方のお役にも立てれば幸いです。

 

『相続と知的財産権』に関する感想やご質問などございましたら、お問い合わせフォームからご連絡くださいますよう、宜しくお願い申し上げます。

 

敬具

商標を調べるJ-PlatPatの検索ページの使い方(図形編)

ネーミング・ロゴ・マークなど文字商標を調べる方法については基本編で紹介しましたが、ここではキャラクターや人物画など図形商標を調べる方法は紹介します。

文字商標を調べるには、商標を構成する“文字”で検索しますが、図形商標を調べるには、商標を構成する図形の種類として特許庁が定める“分類コード”で検索します。

なお、見出しの検索ページ名は、工業所有権情報・研修館サイトにリンクしています。

図形等分類表

例えば、男性の上半身がメインの図形商標を検索する場合、「細分化図形等分類表」から以下のように選択していきます。

2 人物 → 2.1 男性 → 2.1.1 頭部、上半身

ここで、“2.1.1 頭部、上半身”をクリックすると、「図形等分類」の空欄に“2.1.1”が自動的に入力されます。

さらに、「商標検索にセット」をクリックすると、基本編で紹介した“商標検索”の“商標(マーク)”の検索項目のうち、「図形等分類」に“2.1.1”が自動的に入力されるため、あとは基本編と同じです。

複数の「図形等分類」を選択したい場合は、下記の検索画面に示すとおり、「図形等分類」の“+追加”をクリック後、下段の図形等分類のラジオボンタンをクリックすればOKです。

(引用:図形等分類表の検索画面)

まとめ

図形商標の調べる場合、まずは「図形等分類表」にて図形の分類コードを選択するだけで、あとは基本編と同じです。

商標を調べるJ-PlatPatの検索ページの使い方(基本編)

 

文責:打越佑介

意匠を調べるには?小学生にもわかるJ-PlatPatの使い方

どんな意匠(デザイン)が登録されているか調べるときには、特許庁の公開データベースであるJ-PlatPatをよく使います。

そこで、各検索ページを私がどんな感じで使っているか簡単に紹介します。なお、下記検索ページ名(見出し)は、工業所有権情報・研修館サイトにリンクしています。

意匠検索

意匠を調べる場合、まずは「意匠検索」画面から検索しはじめることが多いです。

「検索キーワード」で調査対象を絞る

「検索キーワード」の検索項目でよく使うのは、以下の項目です。これらを組み合わせて、見つけたい意匠を絞っていきます。

・意匠に係る物品/物品名/原語物品名

・意匠に係る物品の説明

・意匠の説明

・日本意匠分類/Dターム

・出願人/権利者

「意匠に係る物品/物品名/原語物品名」を使う場合、特許庁が公開している「意匠法施行規則別表第一」を参考にしています。

「意匠に係る物品の説明」を使う場合、意匠の特徴を想定して入力し、類似意匠の有無を検索します。ただし、全ての意匠登録公報に「意匠に係る物品の説明」が記載されているわけではなく、むしろ記載されていないほうが多いです。

「検索オプション」でさらに調査対象を絞る

画面を下にスクロールすると、「検索オプション」という枠があります。枠の右上の「開く+」を押すと、検索オプションが表示されます。

「検索オプション」でよく使うのは、以下の項目です。

・意匠の種別のチェックボックス:部分意匠 or 画像を含む意匠 or 関連意匠/類似意匠

・日付指定:公報発行日/公知日/発行日/受入日or 出願日(国際登録日) or 登録日

例えば、部分意匠のみ検索したい場合は、意匠の種別のチェックボックスの「部分意匠」にチェックを入れます。

また、出願日を指定したい場合、左の空欄にのみ年月日(例:20200401)を入力すれば、その年月日以降の意匠出願を検索でき、左右の空欄に年月日(例:20200401、20200801)を入力すれば、その年月日の範囲で意匠出願を検索できます。

意匠分類照会

意匠検索」画面を使っていて、「検索キーワード」メニューで「日本意匠分類/Dターム」を選択する前に、見つけたい意匠に関連するキーワード(デザイン分野や特徴など)を思い付いている場合、「意匠分類照会」画面にて「キーワード検索」を選択して空欄(「例)乗用自動車」と書いてあるところ)にそのキーワードを入力して検索すると、日本意匠分類のコードが表示されます。

表示されたコードをクリックすると「分類照会」画面に切り替わります。その画面上でまたそのコードをクリックすると、画面上に表示された空欄内にそのコードが入力されます。

その後、「意匠検索にセット」ボタンをクリックすると、「意匠検索」画面が別ウィンドウで立ち上がり、「検索キーワード」の検索項目「日本意匠分類/Dターム」に選択したコードが自動的に入力されます。

なお、知りたいコードを見つけたら、そのコードをコピーして、手動で「意匠検索」画面の「日本意匠分類/Dターム」に貼り付けても問題ありません。

意匠番号照会

内容を知りたい意匠の出願番号や登録番号などわかっている場合、「番号種別」メニューでそれぞれ「出願番号」や「登録番号」選択し、各番号を入力します。

意匠番号照会」画面を使う場面としては、例えば、お客様から出願番号や登録番号を教えてもらい、これらの意匠の内容を調べるときです。

まとめ

こんな感じで各検索ページを使っています。

登録済みの意匠を調べる場合、代表図面がサムネイル表示されますので、検索時のヒット件数が多くて目視である程度類否を判断しています。

 

文責:打越佑介(アップデート:2020/8/12)