弁理士試験の合格がもたらした人生を豊かにする3つの得

近年の弁理士試験の合格率は6~7%のようですが、10年経っても未だに、よく弁理士になれたな~って思うことがあります。

正直、2年連続で1次試験不合格のときには、後にも先にも引けない状態になり、途方に暮れて心が完全に折れかかりました。

ただ、やり切らない限り、試験には受からないし、退路も断ってたので、心を強く持って挑み続け、4回目で最終合格できました。

そんな心境の変化もあり、弁理士試験の合格がもたらしてくれた3つの得により、私の人生が豊かになったと感じています。

1.個性

会社員時代、私は器用貧乏で、どんなことも人並みかそれ以上にできたけど、秀でた強みを持っているわけではありませんでした。

かっこよくい言えば、会社員としてゼネラリストを貫こうかとも思いましたが、それは私のあるべき姿とは違いました。

私のあるべき姿とは、ゼネラリストでもプロフェッショナルでもあり、個の力を最大化して社内外問わず組織に貢献することでした。

幸い、人には好かれやすい性格のようで、自分のキャラクターとキャリアと弁理士業の掛け算で、唯一無二の個性を得られました。

2.自信

資格試験は、どんなに勉強しても、たとえギリギリ不合格だったとしても、合格しない限り、有資格者との差は歴然です。

私にとって、弁理士試験という狭き門に自らチャレンジして勝ち抜けた経験は、どんなこともやり切って結果を出せる自信となりました。

もし簡単に合格できてたら、今のような自信を持てなかったと考えると、長い目で見たら不合格3回という挫折はとても有意義です。

「根拠のない自信」ともいいますが、こういった自信を生む切っ掛けとなる経験が、さらに未来を切り開く知恵と勇気にもなっています。

3.選択

かねてから、自ら選択できる人生を歩みたく、私生活・仕事・関わる人を含め、自分の意思ではない決定を避けたいと考えていました。

例えば、弁理士の場合、特許事務所・企業・独立開業・学者・指導者といった選択肢があり、自分次第でいずれも選択できる環境です。

私の場合、個性や自信を得られたこともあり、独立開業を選択しました。ある意味、選択には、個性と自信が必要な要素かもしれません。

こうして、家族や大切な人たちと過ごす時間を確保したり、私の経験や考え方など自己表現したりできることに喜びを感じています。

まとめ

IT革命や100年時代のみならず、コロナウィルスによる環境の激変により、一人一人が確かな意思を持ち、信頼関係に基づき協力し合うことが大切と感じています。

弁理士試験の合格を通じて、国家資格に加え、人生を豊かにする得を身に付けられたことを考えると、費用対効果は絶大です。

少なくとも今現在の受験生の方々には、心から最終合格のエールを送ると共に、大きく羽ばたけることを切に願っています。

 

文責:打越佑介

弁理士1次試験本番で焦らずに合格できた3つの作戦

弁理士1次試験はマークシート方式。60問を3.5時間ぶっ通しで解く地獄のような試験です。

私は1次試験が苦手だったので、3回目にしてようやく受かりました。ボーダーライン+1点で。

実力的にボーダーギリギリの人は、本番をテクニックでどう乗り切るか、事前に決めておくことをおすすめします。

そこで、試験本番で焦らないよう、事前に決めたおかげで合格できた3つの作戦をご紹介します。

1.1問目から順番に解答

60問の中には、特許法・実用新案法・意匠法・商標法・国際条約・不正競争防止法・著作権法があります。 これをどういう順番で回答するか?ということです。

1問目から回答するだけじゃなく、得意な法律からやったり、苦手な法律からやったりする人もいます。

私は、2回の本試験と多数の模試を駆使して、全てのやり方を試しました。そして、1問目から回答したところ、3回目に合格しました。

なぜ1問目から回答することにしたかというと、マークミスしにくいし、タイムスケジュールしやすかったからです。シンプルイズベストというやつです。

2.トイレに行かない

これも2回の本試験でシミュレーションしました。こんなこと決めるの~?って思った方、あなどってはいけません。

頭を休めるためにトイレへ行くという人もいます。でも、トイレに行くと少なくとも2~3分のロスが生じます。そして、集中力も切れます。つまり、時間が足りなくなります。

私の場合、1回目の試験でトイレに行ったら時間が足りず失敗しました。2回目はトイレに行きたいけど我慢して集中力が散漫になり失敗しました。そして3回目はトイレに行かず我慢もすることなく合格しました。

時間が足りないという人は、トイレに行かなくてもいい対策をとるべきです。水分補給を取り過ぎないとか、集中力が切れない体力をつけるとか。

3.凡ミス防止リストを直前に確認

本番では緊張のため、超基本的なこともぶっ飛んで真っ白になることがあります。いつもならありえない失敗もしかねません。そのせいで不合格はもったいなさすぎます。

例えば、名前を一番初めに書くとか、マークシートは順番を飛ばさず塗るとか、問題をよく読む(いくつあるか型?or回答絞り型?)とか、試験であるあるの凡ミス対策です。

私は弱点補強ノートのうち、最初のページに凡ミス防止のチェックリストを書いて、それを試験直前に必ず振り返っていました。これには緊張をほぐす効果もありました。

ボーダーギリギリの人だと焦って凡ミスするし、合格安全圏の人でも油断して凡ミスします。合格するためには絶対凡ミスできないため、試験直前でも見直せるチェックリストは有効です。

まとめ

私はとにかくタイムスケジュールを徹底し、解答以外の時間を無駄にしないようにしました。わからない問題でも考えすぎずサッとマークして次の問いに進みました。

水分量も減らしてトイレ予防をし、凡ミス防止のチェックリストを思い出しながら、1問目から60問目まで順番に解き抜きました。

見直し時間は最後の5分。最悪、見直さなくてもいいようにしました。このような対策ができたから、1点も無駄にせずボーダーギリギリで合格できたと分析しています。

 

文責:打越佑介