商標を調べるJ-PlatPatの検索ページの使い方(基本編)
どんな商標(ネーミング・ロゴ・マークなど)が登録されているか、または出願されているかを調べるときには、特許庁の公開データベースであるJ-PlatPatをよく使います。
そこで、各検索ページを私がどんな感じで使っているか簡単に紹介します。なお、下記検索ページ名(見出し)は、工業所有権情報・研修館サイトにリンクしています。
商標検索
商標を調べる場合、この画面から検索しはじめることが多いです。
ステップ1:「商標(マーク)」の検索欄の活用
選択できる検索項目のうちよく使うのは、「称呼(類似検索)」と「商標(検索用)」。
「称呼(類似検索)」を活用する理由は、検索したい商標と響き(聞こえ)が同じか似ている商標が多数ヒットするため、幅広く(漏れなく)調べられるからです。なお、入力する文字は全角カタカナです。
「商標(検索用)」を活用する理由は、ワイルドカード(あいまい検索)もできるため、称呼は似ていない(「称呼(類似検索)」ではヒットしない)けど、検索したい商標を一部に含む商標を調べられるからです。
ワイルドカード(あいまい検索)とは、例えば“ABC”という商標を一部に含む商標を探したい場合、“?ABC?”と入力します。なお、“?”(クエスチョンマーク)は全角でも半角でもOKです。
ステップ2:「商品・役務」の検索欄の活用
選択できる検索項目は、「類似群コード」と「区分」のみ。
「類似群コード」及び「区分」とは、商標登録するときに指定する商品やサービスに対し、特許庁が付与した番号です。
「類似群コード」や「区分」を入力する理由は、本当に検索したい商標とは関係のない(商品やサービスが違う)商標がヒットしないようにするためです。
「類似群コード」と「区分」を調べる方法は、この後の「商品・役務名検索」で説明します。
ステップ3:「その他の検索キーワード」の検索欄の活用
選択できる検索項目のうちよく使うのは、「出願人/権利者/名義人」。
「出願人/権利者/名義人」を活用する場面としては、例えばライバル会社が登録している全ての商標を調べたいときです。
ステップ4:「検索オプション」の検索欄の活用
選択できる検索項目のうちよく使うのは、「商標のタイプ」。
「商標のタイプ」を活用する場面としては、立体商標,音商標,動き商標,位置商標,ホログラム商標,色彩のみからなる商標,標準文字商標のうち、いずれかに限定して調べたいときです。
商品・役務名検索
この画面は、上述した『ステップ2:「商品・役務」の検索欄の活用』のときに、商品やサービスの「類似群コード」と「区分」を調べる方法として活用します。
検索キーワードである「商品・役務名」に、商品やサービスの一般名称(例えば、“コーヒー”)を入力して検索すると、“コーヒー”というキーワードを含む商品やサービスの一覧が表示されます。
この一覧のうち、調べたい商品やサービスの「区分」や「類似群コード」という列に表示の番号をメモ(コピー)し、『ステップ2:「商品・役務」の検索欄の活用』に戻ります。
まとめ
J-PlatPatのうち、「商標検索」と「商品・役務名検索」を活用すれば、探したい商標をだいたい探せると思います。あとは、入力する検索キーワードの組み合わせ次第です。
文責:打越佑介